理想と偽装の向こう側
第6章 予測不可能
「はっ!」
黎子を横目で見やる。
「あんた、基本的そうよね。アイツもどちらかと言うとオタク受け良さそうだったもの。」
小田切さんたちに聞こえない程度で、囁く黎子。
アイツとは、嘉之のことだ。
「見てくれが、黒王子か執事が似合いそうだっわね。だから、一目惚れだったくせに。」
「……くっ!」
こんな時に痛いことを!
「小田切さんは、白王子な感じよね。見た目は。」
「中身も王子だよ。結構!暢くんだって、王子的要素あるかもね。」
「…どちらかと…小人さんかしらね。」
身長178cmの小人さんって…。
片や見つめ合う美男子、片や腐女子なアラサー…。
今日一日の始まりから、この光景は何なんだろうか。
うどんパーティー、無事に終わるといいなぁ~。