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理想と偽装の向こう側

第7章 利用と束縛

ゴクリ…。


「美味しい~!!」


本当に美味しい!
一気にテンションが上がってきた。



「もう一口、あ~ん…。」



「あ~。」



すっかり釣られてしまっている。



「ん~!!」



感動で言葉にならない!



「マジ旨そう。俺も味見…。」



そう言って、小田切さんは私の唇を人差し指でなぞり、中指で下唇を掠めて自分の口に運んだ。



ゾクッと背筋に痺れが走る。



「あっ!かなりイケる!」



「お…小田切さん…スプーンで味見して下さいよ!」



私は動揺を悟られないよう必死に訴えた。



「はは!香織んの口ごと美味しそうだったからさ!」



「セクハラです!」



「セクハラだも~ん。」



小田切さんは、満面の笑顔を見せた。




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