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理想と偽装の向こう側

第3章 初めての夜

「小田切さん…ずっと私ばかり話しいて、何か悪いです…。」



「はははっ!香織ん気遣いしぃだね!同棲したら、みっちり、ばっちり聞いてもらうから心ゆくまで今日は、話したまえ!」



「みっちり、ばっちりって…。」



苦笑してしまった。



今日に限っては、このノリに救われてる。



心地良いとすら感じる。



「ははっ!同棲確定にしてるし~
同棲しないと話し聞けないんですか~?」



「ほらほら、めっちゃ気にるだろ!!これは、もう一緒に住むっきゃない!!」



「う~ん…因みに何で同棲にこだわるんです?同棲じゃなくても、会った時とかで話せますよね?」



「何でだと思う?」



小田切さんは、さっき運ばれた焼酎のコップの口辺りを持ち、一口飲んで意味深に私の質問に更に質問してきた。




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