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理想と偽装の向こう側

第7章 利用と束縛

観覧車から観る景色は絶景だった。



普段見れない光景は、気持ちが躍動してくる。



思わず、何度も写真に撮ってしまった。



「結構、遠くまで見渡せますね!」



「そうだね。夜景も綺麗だろうね。ここが早く閉館しちゃうから、そんな遅くまで見れないけど。」



「そっか~。残念!」



小田切さんと話してて思うことは、話をキチンと広げてくれる。


 
都合悪いと、切り替えられちゃうみたいだけど…。



嘉之は、自分の話しばかりだったから、私の話しを広げてくれなかったな…。



う…また、嫌な気分になるから考えるの止めよう…。



ふと小田切さんを見ると、両手を座席に着いて足を組みながら、遠くの景色を眺めていた。




その表情が、妙に綺麗だった…。



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