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理想と偽装の向こう側

第7章 利用と束縛

男性に綺麗って変かもしれないけど、私の中では最上級な表現だった。



特に一生懸命頑張ってる人は、性別関係なく美しいって思ってしまう。



今の小田切さんの醸し出してる雰囲気が、何とも言えなかった。



腐女子かな…?



観覧車のガラスに手を当てながら外を眺める。



「…今日は、有り難うございました…。」



「ん~?」



「何か小田切さんと出会ってから、毎日『ありがとう』ですね。」



クスッと笑う。



「毎日が感謝出来るって…凄いな…。」



「そんな大層なことしてないよ…。」



背後から、私の手に小田切さんの手が重なる。



「俺は、ズルい人間だよ…。」




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