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理想と偽装の向こう側

第8章 絶対服従

「えっ!本当っ!?凄いじゃん!楽しみだね!」



私も絵描きを目指してた…だからこそ、嘉之のこの躍進は、アーティストとして成功して欲しいとの思いも相まって、素直に喜べた。



「そっか~海外か…。益々忙しくなるね。」



「まぁな…。」



照れくさそうに笑っていたが、本当に嬉しいんだろうな。



「ここんとこ、そのことや、身内のことでバタバタしてたからさ…香織にも全然、連絡出来なくて…。今日、バッタリ会えるなんて本当に驚いたよ。」



「…ホントだね…。」



私は、度々メールや電話してたけどな…。
全くもって、音沙汰無しだったけどね。



「暫く俺、このホテルに滞在してたんだよ。明日も朝イチで出掛けるんだけどさ。」 



「はは…凄い売れっ子じゃん!」



ちょっと嫌味ぽかったかな…。



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