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理想と偽装の向こう側

第8章 絶対服従

エレベーターから、パノラマ並みに見える夜景は、大感動だった。



「凄い!綺麗だね~!」



嘉之そっちノケで、エレベーター内の手摺に掴まり見入ってしまう。



私の手の上に、嘉之の手が重なって耳元に顔を寄せてきた。



えっ…な、なに…!?



「嘘だろ…。」



「え…。」



「さっき、香織の部所に確認したんだよ。井関さんが出て、直帰させたから会社に戻らないと言ってたよ…。」



「!!!」



さっき電話してのは、私の職場だっんだ!



嘉之は、基本的頭が働く…勘も鋭いところがある。



「なんで嘘つくんだよ…。」



「会社に戻るのは、私のかっ!んっ!」




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