テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第3章 初めての夜

ゴンっ!!!



私は居酒屋のテーブルにおもいっきり額をぶつけた。



自分の不甲斐なさ、意地っ張りもさることながら、会ったばかりの小田切さんの一足飛び具合に、私の六年間が砕け散りそうになりテーブルに項垂れた。



「香織ん、大丈夫~?めっちゃいい音したよ~。」



「…貴方、何もんですか?!」



「小田っちです!!」



と、言って親指を立てる。



「………。」




ストーリーメニュー

TOPTOPへ