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理想と偽装の向こう側

第3章 初めての夜

敵わない…。



私は、きっとこの人には敵うことないと思った。そう感じた途端、笑いが止まらなくなった。



「は…はははははははっ!!」



「香織ん、壊れた~?!」



「小田切さん!!今日は、とことこ飲みましょう!!」



「おっ!やっとスイッチ入ったか!!」



「お待たせしました~!!」



なんて、半ばヤケっぱちもあった。



「次、何いきますか?!」



「同じのもう一杯どう?」



「いいですね~!あっ!お姉さん、オーダーお願いしますっ!!同じの二つと、出し巻き卵と、焼きおにぎり~!!」



ハイテンションで、注文しながら小田切さんの表情が視界に入る。



何か見守るかの様に優しく、穏やか見えたのは、気のせいだろうか?


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