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理想と偽装の向こう側

第9章 衝動と不安

翌日

19時ジャストに嘉之のアパートに着いた。


スーパーで、アルコール類やお摘み的な物も少し買ってきてみた。


チャイムを鳴らすと


「入って~!」


鍵は開いていたらしく、ドアノブを回す。


するとシャワーを浴びてたのか、濡れた髪のままTシャツをちょうど着てた嘉之がいた。


「適当に座ってて。」


「はい…。」


あぁ…プライベートを垣間見た瞬間だ~思わず心の中で、ガッツポーズ。


「香織、最初なに飲む?」


嘉之は、サラって言ってのけるけど、名前で呼ばれるのがまだ慣れない。


「とりあえず、ビールで…。」


「ははっ、とりあえずね!」


やっぱり、まだ現実感が湧かない。


身体だって繋がったのに…心が繋がってないのかな…? 

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