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理想と偽装の向こう側

第4章 同棲スタート

「ここ何年か私、凄い周りが見えてなかったんだなって。恋愛で悩み過ぎて、凄い器が小さくなってた事に気づいて…。」



話続ける私の話を小田切さんは、手を止めて黙って聞いてくれている。



「私もその主任みたいに、人の本質をしっかり見れる人間と言うか…器になりたいなぁ~て!人の優しさに気付けるようになりたいし、人に優しくなれるよう成長したいと思ったんです!」



その言葉に、小田切さんは一瞬切ない表情になったけど、直ぐにいつもの柔らか微笑みで、私の頭をポンポンと撫でて



「いい先輩がいて有難いね。そうゆう人がいる会社は安心できるし、自分の成長にもってこいだ。香織んもそれに気付けたなら、その恋愛も報われるよ。」



「そう…ですかね。」



また、誉められた気がして、顔が弛んでやしてないかと思う。

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