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理想と偽装の向こう側

第18章 永久と再会

「会いたくて来てるんだけど…。」



「うん…私も会えて嬉しいよ!でも…。」



「でも…光花…どうしたの?」 



光花は俯いて、気不味そうに



「…志信さん…疲れてそうだから…。顔色、悪いし…。心配で。」



「え…。」



確かに寝不足が続いたけど、顔色悪いと言われる程とは、思わなかった。



「最近…ちょっと忙しいだけだよ。もう直ぐ一段落するから。」



「じゃあ…一段落するまで、週一とかでいいよ…。」



なっ!



「ちょっと…光花っ!」



「私、元気になるよう頑張るから!大丈夫だよ!」



そんな…。



でも、今は譲らないだろう…。



「分かった…。早く終わらせるから。そしたらまた、毎日来るよ…。」



「うん…ありがとう!私も早く元気になるね!」



「あぁ…、そしたら遊園地に行こう。」



「うん!」



俺はドアを閉め、しばらく廊下を歩くと、エレベーター付近でしゃがみ込んでしまった。

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