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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

土曜日

「香織ん、今日どうしたい?」



昨日の残りのカレーを朝食に食べながら、小田切さんはいつもと変わらない様子で聞いてきた。 



う~ん…ただの冗談だったのかな?



でも、光花さんの話をしてから明らかに小田切さんは、以前の安定感と言うか冷静さは少しだけど薄れた気がする。



ちょっと突いたら、壊れてしまいそうな脆さを感じてしま時もあるような。



色々考えを巡らせつつ、今日どうするかか…あっ!



「また、遊園地行きたい!」



「え…。」


小田切さんは、ちょっと驚いた様子だ。



「観覧車…もう一回乗りたいな!」



「香織ん…。」



「ダメかな?」



また光花さんの事、思い出しちゃうかな…。



でも、こないだ溜めてた想いを吐き出したから、その上でもう一回観覧車に乗ったら、何かが変わってくるんじゃないかと思った…。



「いいよ…。行こっか。」



そう言って、小田切さんは小さく微笑み返してくれた。


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