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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

「えっ…。」



小田切さんは、眼を見開く。



「だから、光花さんがしたかった事も、願った事も…一緒に叶えさせて欲しい!」



ニッコリ微笑んで、



「小田切さん…貴方が幸せになる事も…。」



光花さんは命掛けて、貴方の未来を守ろうとした。



私も命掛けて、守りたいと思った。



光花さん…貴女の思い…引き継げるかな?



「香織ん…。」



「あっ…!」



小田切さんは、両手で私の頬に触れて顔を挟み、ジッと思い詰めた表情になる。



「小田切さん…。」



「………。」



沈黙したまま、見詰められる。 



ど、どうしよう!



バクバクしてきて、冷や汗が出る!



「小田切…さん…。」



その時



「ガッチャン!」



観覧車の扉が開くのと共に、手は引かれた。



「終点ですよ~!お疲れ様でした!」



遊園地のお兄さんが、笑顔でお迎えしてくれた。


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