シトイウカ
第2章 に。
「幸福の木」
今朝も僕は幸せを呼ぶという木に水を遣る
陽射しが強いので影日に当ててやる
そこにへたりこんで
マッチを擦ってタバコを吸って
葉と幹を眺める
風に葉が揺れている
この木を描くなら
どう描くだろうか
正確なディテールに
明確な色彩で合っているだろうか
いや
いや
生命力を表すことが出来るなら
ここに在る意義とは
いや
いや
そんな理屈などくそ食らえ
いっそ感情に任せて
いや
いや
ぽろりと
延びた灰が砂利に落ちる
この木がくれる幸せって何だろう
僕の心には描けているだろうか
この木は育っているだろうか
枯れてはしまわないだろうか
いや
いや
見上げれば、空が青い
早くなった夕暮れには
軒に入れてやらねばならない
終わり
今朝も僕は幸せを呼ぶという木に水を遣る
陽射しが強いので影日に当ててやる
そこにへたりこんで
マッチを擦ってタバコを吸って
葉と幹を眺める
風に葉が揺れている
この木を描くなら
どう描くだろうか
正確なディテールに
明確な色彩で合っているだろうか
いや
いや
生命力を表すことが出来るなら
ここに在る意義とは
いや
いや
そんな理屈などくそ食らえ
いっそ感情に任せて
いや
いや
ぽろりと
延びた灰が砂利に落ちる
この木がくれる幸せって何だろう
僕の心には描けているだろうか
この木は育っているだろうか
枯れてはしまわないだろうか
いや
いや
見上げれば、空が青い
早くなった夕暮れには
軒に入れてやらねばならない
終わり