シトイウカ
第2章 に。
「或る歓びの情景」
わたしは棚から心を一冊取り出して
あなたの元に差し出して
あなたはそっと受け取って
傷付かないように包んでくれるから
あなたの手はとても洗練されて
まるでピアニストのよう
その連弾に
痺れている
ほら、シューベルトも真っ青
あなたの手はとても秘密めいて
まるでマジシャンのよう
その魔法に
夢見心地
ほら、そこを折り畳めば
鳩が飛び出すかもしれない
素早く、的確に
且つ
優しく、温かく
あなたは包んでくれる
そして
仕上げには
微笑みを
わたしは
もう、何も怖くない
あなたが掛けてくれた
ブックカバーに
ありがとう
なんつって。
終わり。
わたしは棚から心を一冊取り出して
あなたの元に差し出して
あなたはそっと受け取って
傷付かないように包んでくれるから
あなたの手はとても洗練されて
まるでピアニストのよう
その連弾に
痺れている
ほら、シューベルトも真っ青
あなたの手はとても秘密めいて
まるでマジシャンのよう
その魔法に
夢見心地
ほら、そこを折り畳めば
鳩が飛び出すかもしれない
素早く、的確に
且つ
優しく、温かく
あなたは包んでくれる
そして
仕上げには
微笑みを
わたしは
もう、何も怖くない
あなたが掛けてくれた
ブックカバーに
ありがとう
なんつって。
終わり。