
【BL】淫魔と巨大触手
第1章 一途な自分
「おわっ!!」
ドサッ
「っ!!?」
なにもつかまらずに立っていた和也が、
俺に抱き着く形で倒れてくる。
「わっりぃ…気ぃ抜いてた…大丈夫?」
すぐに離れる和也。
…あ…ヤバい。
どうしよう…
俺…
「尚?」
その言葉とほぼ同時に電車のドアが開き、
俺は急いで降りた。
「あ、どうしたんだよ、尚…」
降りてこようとする和也に言う。
「ごめ…酔ったからここで降りるわ…
ここからじゃ歩いて帰れるし…」
「だったら俺も…っ」
「駄目!!遊びに行けないのは悪いけど…」
「いや、大丈夫だって…だから」
「ごめん、俺マジ気分悪いから…また明日。」
俺はそう言うと、急いで和也に背を向けて、
そのまま改札口へむかった。
