永遠(トワ)に愛す
第2章 …暗黙の掟…
「あっ…ごめんなさいっ 」
シンさんの顔に…わた し‥‥
「私が悪いんです
あなたの可愛さについ ‥‥
すみませんでした」
りんの頬に触れ‥優しく見つめるシン‥‥
その美しさに当てられ、りんの顔は赤くなり‥胸を高鳴らせた。
「いっいえっ
わたしっ‥響夜のとこ ろに行くんでっ
それじゃあっ…」
逃げるように、その場から立ち去るりん…
その後ろ姿を、シンは妖しげな笑みを浮かべながら見つめた‥‥
からかいがいのある子 ですね‥‥
シンさんっ
なんであんなことっ…
食堂の長いテーブルに座っているりんの前に、ステーキと色とりどりのサラダが置かれた―――
「どうした?
ボーッとして…」
「うっううんっ
なんでもないっ」
シンさんにキスされた なんて‥口が裂けても 言えない…
「そうか…
冷めないうちに食べろ 」
「うんっ
いただきますっ!」
すでに一口サイズに切り分けられているステーキを、りんはフォークで刺し口へ運んだ‥‥
「んーーっおいしいっ♪ このステーキ‥すごく 柔らかい!!」
「最上級の肉を使ったか らな」
そう言いながら‥響夜は、持ってきていた赤い液体の入ったワイングラスに口をつけた。
「それ‥ワイン?」
ヴァンパイアって‥ワ インは飲めるんだぁ…
「ああ…半分はな
もう半分は血が入って いる
俺達には定番の物だ」
「そう‥なんだ」
血って…
やっぱり人の‥だよね …?
「…怖いか?」
「えっ…?」
「人ではない俺が…」
真剣な眼差しで見つめる響夜…
その目はどこか悲しそうで…
不謹慎にも、そこに色気を感じてしまい‥思わず見とれてしまった‥‥