永遠(トワ)に愛す
第7章 …決断と新たな未来…
「行ってくる」
真夜中…
開いた扉の前に立つ響夜とシンを、りんは心配そうに見つめていた。
「響夜もシンさんも
絶対に帰ってきてねっ 」
「ああ」
「はい」
緊張した空気の中‥響夜とシンは屋敷を後にした。
…行っちゃった‥‥
2人とも‥無事で帰っ てきてっ…
だけどその翌朝…
食堂で椅子に座っているりんの姿があり…
テーブルの上には、用意されていた和・洋に分かれた2人分はある朝食が並べられていた。
も~う‥響夜とシンさ んまた
こんなに‥食べきれな いよ‥‥
寂しそうに、豪華な朝食を見つめるりん…
「いつもより早い朝食だ な」
っ!?
突然聞こえてきた、低く色っぽい声に視線を走らせると…
ドアの前に立ち尽くす、響夜とシンの姿があった。
「響夜と‥シンさんっ… どうして…?」
「長老達は無駄な争いを 避け
話し合いで解決を提案 してきたんです」
りんを真ん中にして、響夜とシンはその隣に座った。
「俺達を追放するという 形で話しはまとまった 」
「えっ…じゃあ…」
「私達は自由です」
「てっきり‥今頃2人と も戦ってると思ってた のに…
…よかったっ‥‥」
緊張の糸が切れたように、りんの目から大量の涙が溢れ出した‥‥
「心配させてすまない
お前には‥色々危険な 目にあわせてしまった な…」
「ううんっ…」
響夜は、優しくりんの頭を撫でた…
そんな2人を、シンは温かな眼差しで見つめる一方‥どこか切なげな雰囲気を漂わせていた‥‥