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私たちのエッチな体験談。短編集。

第5章 五人目

駐車場に着くと車に乗りこむまでずっと傘をさしていてくれた。

別れ際に名前を聞くと…。

『はい。これ。

そしたら俺の名前忘れないでしょ?』

と言って名刺をもらった。

[ 聖夜 ホストクラブ夢屋]

と書かれていた。

『じゃあ…。

ありがとうございました。』

とお礼を言ったあとに車を走らした。

バックミラーには、車をずっと見送ってる聖夜の姿が映っていた。

後日、お礼のつもりでホストクラブを訪れた。

本当は、お礼というのは名目で…。

私が聖夜に会いたかったんだと思う…。

扉を開けると少し薄暗い廊下を出迎えてくれたホストと歩き、席に案内された。

席に座るとすぐに聖夜が私に気付いてくれた。

『あっれー?

この前の雨の子?』

『あっ。こんばんは…。

この前は本当にありがとうございました。

これ…。

お礼です。』

私は何がいいか分からなくて少し高いチョコを渡した。

『これだけの為にわざわざ来たの?』

聖夜はびっくりしていたけど…


『うん…。』

って返事をするとすぐにあの時の笑顔になった。

『ありがとー。

俺、めっちゃチョコ好きなんだよねー。

俺もまた会いたいって思ってたからそれもめっちゃ嬉しい。

でも、次からはここに来なくていいよ。

金かかるし。

その為に名刺渡したんじゃないから。』

ーードクン。

『いいの。
私、ホストクラブとか…

いったことなくて来てみたかったし…。』
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