はぴねすっ!!!?
第33章 日名川 麗羅
切ない、な。
好きな人と思いが通じあうって、一つの奇跡だと思う。
ましてや、姉と弟という関係を飛び越えて思い合えた。
その、奇跡が許されないもの、なんて。
「でもね。幸せよ?
今が、幸せなの。
中学3年で真実を聞かされて、藤堂家に行った。薫にありがとうって伝えたくて、前の仲のいい関係に戻りたくて。
それで、ここも受験したの。
薫はもちろん反対した。俺の努力を無駄にするなってね。
でも、そこは......強行突破よ。」
さ、さすが!!
「ここを受けて、受かって、入学式で言ってやったわ。
私、日名川 麗羅は二年の藤堂 薫の従妹です。ってね。
そしたら、さすがの薫も諦めたみたい。
私だって昔と違って、もう負けないから。
今は元通りよ。
ま、これで全部、かな?
秘密ってより、私の歴史みたいな感じだったけど。」