お兄ちゃんはいちご味
第10章 真っ赤な果実
「吸血鬼体質になったって、ほんと?」
「うん…そうだよ?」
「へぇ〜。本当だったんだぁ。今頃覚醒するなんて、そんなこともあるんだね」
なぜか嬉しそうにする麻くん
えっと、何が言いたいんだろ…
「つまり何が言いたいんだって思ってる?」
うっ
やっぱりするどい…!
「つまり、俺と果乃ちゃんも許婚になったら調度良いじゃんって話☆」
そう言って麻くんはとびきり可愛い笑顔を浮かべた
麻くんとあたしが許婚!?
そ、そんな顔で言われても…!
「ええぇっ!?なんでそーなる!?」
「なんでって…俺じゃ嫌?」
「い、嫌とかじゃないけどっ…」
唐突すぎるよ…!
てか、麻くんが何考えてんのか全部わかんないんですがっ!
「なに、じゃあ好きな人でもいんの?」
「そ、れは…」