お兄ちゃんはいちご味
第10章 真っ赤な果実
"お兄ちゃん"
なんて…さすがに言えないよね…
「まさか……今も捺くんが好きとか?」
「うえぇっ!?」
核心を突かれて、冷や汗と共に思わず変な声が出た
「…冗談だよ。」
「えっ?」
な、なんだ…
「…やっぱり、ほんとにそうなの…?」
あたしの顔色を見て、疑いの目で見つめてくる麻くん
「え、えっと……」
「そうなんでしょ?…まあ知ってたけど、そんなの」
言葉に詰まるあたしに麻くんは冷静な顔で言った。
てゆうか、なんでバレたっ…!?
「果乃ちゃん分かりやすすぎだよ。誰が見ても分かるって」
しかもまた心読まれてるし!