
お兄ちゃんはいちご味
第11章 本心
「ぎゃっ!!ヘビ!!!」
「へ、ヘビぐらいで大声出すなよっ…」
「…そういう捺くんも顔引きつってるよ?」
裏山の道は昔と違ってきちんと舗装されているはずなのに想像より道が荒れてて歩きにくい
それにさっきより雲行きが怪しくなってきたせいか、日が落ちてきたせいか、足元が暗くてよく見えない
そういえばここ、小さい頃パパたちに危険だから入っちゃだめって言われてたっけ…
でも地元民の麻くんがいるんだし大丈夫だよね…
ポツ…ポツ…
ザアアアアアア―――
「って、雨降ってきたし!」
「ど、どうしよ〜麻くん…」
「……仕方ないね。暗くなったら危ないし…戻ろっか」
止む気配のない雨に、あたしたちは引き返そうと道を下った
その時――
