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お兄ちゃんはいちご味

第12章 触れる体温




お兄ちゃんの乱暴なくらい強引なキスに、息が出来なくなる



「…おに…ちゃ……」

「……喋んな」



その声はあたしの耳元で冷たく響いた。


ずっと望んでたお兄ちゃんからのキス

嬉しいはずなのに、今ここにいるお兄ちゃんは、まるでお兄ちゃんじゃないみたいに感じた




「…ん…おにぃ……」

「…喋んなって…」

「……あたしのこと好きなの…?」

「………」

「……んっ……ねぇってば……」

「………」
 
「……好きって…いってよ……」



お兄ちゃんは何も言わない。
冷めた目であたしを見るだけ。




「……それ以上喋ったら舌噛むよ」

「………んっ!…」



痛っ


舌を噛まれた。

そのまま押し倒し、鎖骨に唇を這わすお兄ちゃん

お兄ちゃんはわざとらしく乱暴な手つきであたしを扱うかのように、水着の上から肌をまさぐる


その目は鋭くて、冷たい



大好きなお兄ちゃんなのに、お兄ちゃんじゃないみたい…


噛まれた舌がじんじんする。


あたしの身体は微かに震えていて、ギュッと目をつぶった






"怖い―――"






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