
お兄ちゃんはいちご味
第12章 触れる体温
「…簡単に好きって言うけどさ…意味、分かって言ってんの…?」
細長い指でするりと髪をすくわれて、思わず口を離した
「あっ、当たり前じゃん…!」
「…じゃあ、俺の彼女になりたいって……それってどういうことだと思う?」
「……ぇ…?」
お兄ちゃんの顔が近づく。真っ直ぐな目で見つめられて、あたしの鼓動ははやくなる
「果乃は全然わかってない。…俺たちは兄妹で、男と女だってこと…」
そう言ってお兄ちゃんの指がそっと頬に触れたかと思うと、唇に柔らかい体温が重なった
「…んっ……おにぃ、ちゃ……」
すぐに熱い舌が入ってくる。
何が起こってるのか分からない
お兄ちゃんの舌はあたしの舌をゆっくりと絡めて、隙間からは熱い吐息が漏れる
あたし、お兄ちゃんにキスされてる…
今まで何度もキスしたことはあったけど、それは全部あたしが強引にしただけ。
こんな風に、お兄ちゃんに触れられるのは初めて…
