お兄ちゃんはいちご味
第3章 キャラメル味
「………なにそれ。他の女とはすぐ付き合うくせに。」
ゆりは涙目で俺を睨みつける
たしかに俺は昔から、告白されてもあんまり断ることをしなかった。
この前まで付き合ってた3年生の先輩も、告白されたからなんとなく付き合った。
そして、なんとなく別れた。
でもゆりは……
まあ可愛い方なのかもしれないけど、付き合うとかそんなんじゃないし
何より、唯一の女友達を俺はなくしたくないのかもしれない…
「ゆりは友達じゃん。それじゃだめなの?」
「……………」
ゆりは不満そうな顔で相変わらず睨んでくる
「俺がこんなに話すの、女子でゆりだけじゃん。」
「…………ばかっ!!」
ゆりは思いっきり俺のケツを蹴った。
「いっ…てぇよ!」
「このツンデレ野郎!!!」
そう言って、ゆりは音楽室から出ていった