お兄ちゃんはいちご味
第3章 キャラメル味
「ちょっ…お、俺のは母さんの血より美味しくないと思うけどっ…」
「………ふぅーん?」
父さんは俺から離れてネクタイを締めた。
「……あははっ、自分の可愛い息子に手なんか出さないよ。ちなみにママはいちご味だったけどね☆」
「しらねぇぇぇぇーよ!!!」
なんだよいちご味って!!
またかよ!!!
「なつくんこわーい…じゃ、パパは仕事行ってくるよ♪」
「はいはい。」
そう言って父さんは家を出た
…………はあ。
めちゃくちゃ疲れた………
あの変態親父、何が本気で何が冗談なのかさっぱりわからない。
そういうとこ、果乃とそっくりだよな…
あぁ神様…
俺…
吸血鬼が二人もいるこの家で、無事にやっていけるんでしょうか……
もう身の危険しか感じません………