お兄ちゃんはいちご味
第4章 吸血レッスン
最近、ますますおかしいんだ。
「ちょ、果乃っ……こんなとこでっ………」
昼下がりの学校――――
ふと窓の外を見下ろしたら、中庭に授業をサボって昼寝しているお兄ちゃんを発見した。
あたしの教室は2階で、見下ろすとちょうど中庭が見える。
1階は空き教室だから、直接中庭が見えることはない。
あたしは喉が渇いていた。
お兄ちゃんを見つけて我慢出来なくなって、具合が悪いフリをして授業を抜け出してしまった。
てなわけで今に至るのです。
「大丈夫大丈夫。誰も見てないから」
あたしはお兄ちゃんの首筋を舐める
「……っ///…………こらっ!」
お兄ちゃんはあたしを振りほどいて抵抗した。
「昼休みも吸っただろ?せめて家に帰るまで…」
「なんで?人目につかないとこならいいの?」
「そういうことじゃなくて」
「家に帰るまで我慢できないもん…」
そう、最近のあたしはやっぱり変だった。
家でも学校でも、ところかまわずお兄ちゃんを求めてしまう。
1日1回の吸血じゃ足りない…
もっとお兄ちゃんが食べたい…
パパが言うには、覚醒したばかりにはよくあることで、そのうち落ち着くらしいんだけど…