お兄ちゃんはいちご味
第4章 吸血レッスン
「えっ!!じゃあ捺くんとキスしたの!?」
「し〜っ!!声おっきいよ!美子!」
あたしは思い切って美子に全部を話した。
体質のことも、お兄ちゃんのことも。
普通なら吸血鬼体質なんて信じないと思うけど、意外とロマンチストな美子はあっさり信じている。しかもかなり楽しそう。
「ふーん?よかったじゃん?」
美子はにやにやと嬉そうにあたしを見る。
こっちは結構深刻な話をしてるつもりなんですけど…!
「でもさ、やっぱり変だよね……兄妹だし」
「いまさら何ゆってんの〜ww昔から捺くんのこと大好きだったじゃん!捺くんに彼女出来るたびに愚痴ってたし」
「でもそれは妹として、お兄ちゃんをとられたくない的なアレで…」
「いやいや!ないないwwそれに捺くん果乃のこと大好きだから心配ないんじゃない?」
「そういう好きとは違うじゃん」
「まあまあ。とにかくあたしは応援してるから!兄妹の禁断ラブとか萌えるし♪」
それに美子はとっくにあたしの気持ちを知ってたみたいだ。
「にしても、果乃パパっていつ見てもかっこいいよねぇ…」
美子は目を輝かせる。
「しかも吸血鬼なんてイメージぴったりすぎ…!あたしも血吸われたーい!」
「それ、本当?美子ちゃん」
あたしの部屋のドアを開けて顔を出したのはパパだった。
「パパっ!いつから聞いてたの!?」
「いや、美子ちゃんが俺のこと話してたから」
「パ、パパさん…!」