お兄ちゃんはいちご味
第8章 血の味
「やっぱり、そういう関係だったんだね」
ゆりは今にも泣き出しそうだった
「違う…」
「何が違うの?キスまでして」
「俺はっ――」
俺は…
キスしたくてしてるんじゃない…
果乃のためだから、食事だから、
兄だから…してるんだ。
俺は自分に言い聞かせるように心の中でそう呟いた――
「果乃は妹だよ。他に何もない」
「捺は妹に頼まれたら何でもするの?キスまでするの…?」
「………」
「そんなの嘘だよ…!」
「何が…?」
「捺は果乃ちゃんのこと、ただの妹なんて思ってないじゃん」