テキストサイズ

お兄ちゃんはいちご味

第8章 血の味




「は…?」

「果乃ちゃんが捺のこと好きなの、知ってるんでしょ?」



果乃が俺に寄せる好意、執着…


それは単なる兄に向けるようなものとは違うってことぐらい、とっくの昔に気付いてる


だけど俺は

ずっと気付かないフリをしてたのに




「あたしずっと捺を見てた…中等部の頃から、ずっと…
だから分かるの。果乃ちゃんは捺が好きで、捺も果乃ちゃんのこと…」

「違う…!」

「違くないよ!ほんとは気付いてるんでしょ?」



ゆりの目から涙がこぼれた。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ