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美味しいケーキの果物たち

第2章 珈琲の香りに誘われて

 オレは、樽床佳輝(たるとこ よしき)

 今日から、この町の住人。

この、四月から虹の丘学園経済学部の一年生になった。

 別に何がしたい訳じゃない。

 とりあえず、奨学金を使える学校とし虹の丘を選択した。

 知り合いはいない…その方がいい…

 荷物は、明日着く予定だから、町を散策しておこう

 二日程度の着替えと貴重品だけ入った、鞄を肩にかけ、歩いている。


  ふぁぁ~
 どこからかいい匂いがする。


「コーヒー…」
 佳輝はコーヒーが大好き。


 佳輝がその香りだけを頼って、路地を曲がると、すごく雰囲気のいい店。

 今、まさにコーヒーを入れている、いい香りが店外まで薫ってくる。

 佳輝はその店に入る。


カランコロン♪

 ドアのカウベルが来客を告げる。

(あ…喫茶店って感じの音だ…)
 佳輝はドアの丈夫にあるベルを見上げる。

「いらっしゃいませ」
 元気よく声をかけてきた、かわいいメイド姿の子。

「お一人ですか?」
 メイド服の子が人差し指を立てる。

「はい…」
(こういう…店か…)
 佳輝は少しがっかりする。

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