テキストサイズ

妖怪に恋をした

第4章 *告白*

*來羅視点*


やっちゃった―。

そう思ったときには既に遅くて、裕也は呆然としてた。

「ゆ、ゆう「ごめんな。」

「ごめんな、來羅。今のなしにしてくれ。じゃあな、おやすみ。また明日。」


弁解する余地もないくらい早口で言われて、怒らせたってわかった。

本当は、裕也のこと嫌いじゃないのに。

拒んだりなんて、しないのに。


僕の体は、受け付けてくれないみたい―。

ごめんなさい。

僕の方こそごめんなさい。




もう、此処には居られないかな。




翌朝、僕は朝日が昇るのと共に目を覚ました。

久しぶりだ、この感覚。

此処に来てから、「時計」に頼る生活になってたから。

でもそれも、もうおしまい。

また、神社で「妖狐」として暮らすんだ。


何も未練なんてないよ。

寂しいなんて思わない。

本来僕の居場所は、此処にはないんだから。

人間なんて、下劣な生き物なんだ。

僕等とは、到底共存なんてできないんだ。


心の中でそう言い聞かせながら、僕は裕也に置手紙を書いた。

数か月間も住ませてもらった。

そのお礼位、書かなきゃ。

僕は、下劣な生き物にはなりたくないから。


『裕也へ

今までありがとう。

一緒に暮らせて楽しかった。

初めて、マトモに話ができる友達に出会えた気がしたよ。

ありがとう。

そして、ごめんなさい。

今の僕じゃ、裕也の気持ちには答えられないから。

ごめんなさい。

さようなら。

また、いつか会える日まで、身体を大切に。

元気でね。


    來羅より 』


書いた手紙を二つ折りにして、家を出ていく。




何で?



涙が止まらない―。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ