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『幼なじみ』

第16章  要塞



些か・・・
ご陽気な春斗と
話が出来たお陰で・・・


漸く・・・
落ち着きを取り戻した
拓弥は・・・


一呼吸置き・・・


改めて・・・
これから自分の
為すべき事を
思い起こす・・・。


冴えてきた頭を
フル回転させて行くと・・・


徐々に・・・
細かい
タイムスケジュールが・・・


具体的に・・・
コマ送りで・・・
脳裏に浮かんで来る・・・。


『春斗の女調達は
何も問題・・・
無さそうだな・・・。


東京連合の
誕生日パーティーが
盛大に始まるのは・・・


多分・・・
今日が明ける
午前十二時前後か・・・。


まず最初は・・・
高いシャンパンで
乾杯して・・・


薬物を・・・
皆で回し始める時刻は
だいたい午前二時・・・。


やっぱここは・・・
一人で東京連合に
乗り込むより・・・


DJ終わりの春斗を
一緒に
連れて行って・・・


VIPの空気を・・・
和ませてから・・・


綺麗目の女を
幹部の人等に
あてがって・・・


盛り上がった
ところで・・・
薬物を喜多見に手渡し・・・


全て・・・
納得してもらった上で・・・


最後に・・・
東京連合から
手を引く話をするのが
ベストだな・・・。』


だいぶ
いつもの調子が
出てきた拓弥は・・・


今一度・・・
不気味な要塞を
見上げ・・・


いざ出陣とばかりに・・・
手の指の関節を
ポキポキ鳴らすと・・・


当日は裏口から入れ・・・。
との・・・
喜多見の指示通り・・・


地獄行きかもしれない
目の前の扉を
ゆっくり開け・・・


堂々とした面持ちで・・・
潔く・・・
中へと入って行った・・・。
















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