『幼なじみ』
第3章 再会
「もぉぉ~!悠希・・・?!
タクヤ君だってよ・・・?!
知り合いなんでしょッ?!」
美波の発狂に
近い声に・・・
ハッ!とあたしは
我に返る・・・。
そんな・・・
慌てふためく
あたしをヨソに・・・
拓弥の事を
何も知らない美波が・・・
矢継ぎ早に
拓弥に話しかける・・・。
「どうも初めまして~!
美波で~す・・・。
悠希とは
大学からの友達で~
めちゃ親友
なんですけど~
タクヤ君って・・・
悠希とは・・・
どういう
知り合いなんですか~?」
すると・・・
拓弥は・・・
当たり前のように・・・
「幼なじみ」
と・・・
ボソッと呟き・・・
「あ~俺さ・・・
友達待たせてんだわ・・・。
良かったら後で
VIPルームに来いよ・・・!」
と・・・
昔と変わらない笑顔で
手を振りながら・・・
あたしが
一言も発する前に・・・
流行りのハウスが
大音量で掛かっている
ダンスフロアへと・・・
足早に消えて行った・・・。