『幼なじみ』
第20章 魔性
「ふ~ん・・・
春斗ってさ・・・
梨香の事・・・
そんな風に
思ってたんだぁ・・・。
梨香ぁ・・・
残念ながら・・・
男と女の友情なんて・・・
ぜーんぜん信じて
ないんですけど・・・?
だってさ・・・結局・・・
男なんて・・・
梨香の・・・
体が目当てで・・・
近付いてくる訳じゃん・・・?
友情なんて・・・
一ミリも
考えてないのが・・・
ミエミエなんだよね・・・。
つーか・・・
女の友情は・・・
もっと
信じてないけどさ・・・。
アッ・・・だから・・・
梨香ぁ・・・
春斗のコト・・・
ぶっちゃけ・・・
仕事のパートナーとしか
思ってないし・・・
それ以上でも
以下でもない・・・
言っちゃえば・・・
何の感情も・・・
ないんだよね・・・。
アハ・・・
なんか・・・ごめんね・・・?」
そんな・・・
無情な梨香の・・・
容赦ない台詞に・・・
淋しそうに笑う
春斗の姿を・・・
目の当たりにした
拓弥は・・・
今まで
春斗になびかない女に・・・
出会ったのが
生まれて初めてで・・・
驚きの余り・・・
体が硬直してしまい・・・
言葉を失うと・・・
甘えるだけではない・・・
強靭なハートを持つ
梨香に対し・・・
改めて・・・
キャバ嬢No.1の
風格を・・・
感じざるを得なかった・・・。