テキストサイズ

『幼なじみ』

第20章  魔性



すると・・・突然・・・


先程からの
春斗の説教臭い
でしゃばった態度に・・・


納得いかないのか・・・


苛々している様子の
梨香が・・・


「ねぇ・・・!

お兄ちゃんのパーティー
顔出しに行かないのッ?!」


と・・・
煙草を床で
グリグリ消しながら・・・


不機嫌そうに
話し掛けてくる・・・。


拓弥と春斗も・・・
梨香の鶴の一声で・・・


そろそろ兄貴と
話しを着けなきゃ・・・


と真剣な
面持ちになり・・・


「あッ!俺・・・

取りに行かなきゃならない
荷物あんだわ・・・」


と・・・拓弥が
まず口火を切る・・・。


そして・・・
春斗も了解!とばかりに
大きく頷くと・・・


「俺と梨香で
先に兄貴の所に
行ってるから・・・

拓弥もすぐ来なよ!」


と明るく拓弥に
声を掛け・・・


梨香を宥めるように・・・


優しく
肩に手を回しながら・・・


五階のVIPルームへと
階段を上って行く・・・。


そんな二人を
見届けた拓弥は・・・


コインロッカーに
足早に向かい・・・


大事に短パンに
ぶら下げていた
ロッカーキーを丁寧に
外すと・・・


ゆっくり鍵を開け・・・
紙袋を取り出し・・・


東京連合の
兄貴の元へと・・・


勇み足で
階段を駆け上って行った・・・。








ストーリーメニュー

TOPTOPへ