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『幼なじみ』

第21章  回想



すると・・・突然
美波が・・・


「ねぇ・・・悠希・・・?
そろそろ拓弥君の昔話
聞かせてよ~?」


と・・・
マジマジと
あたしの顔を覗き込み
哀願してくる・・・。


「もちろん!良いよ・・・!


ん・・・?!何アレ・・・?
ちょっと待ってッ!


右側のVIPルーム・・・


【本日貸し切り】って
札が掛かってない・・・?


なんか物凄く
怪しい感じするから・・・


美波・・・今日は・・・
右側には
寄り付かない方が
良いかもよ・・・?


拓弥の話は・・・
左側のVIPルームで・・・ね!」


バーカウンターを
中心に・・・


曇ったガラス張りの
VIPルームが・・・


両サイドに
二部屋設けてある・・・


このVIP専用
フロアには・・・


以前から何度も
足を運んでいたが・・・


【貸し切り】の札を
見たのは・・・


今日が初めてで・・・


何となく
違和感を感じた
あたしは・・・


右側のVIPルームを
避けるよう
美波に伝える・・・。


しかし・・・
そんなあたしの
心配をヨソに・・・


「了解!了解!
じゃ・・・酒買ってくるッ!」


と美波は・・・
元気よく言い残すと・・・


気付けば早速・・・
バーテンに向かって・・・


「ラムコーク二つ!」


と・・・
あたしの分の酒まで・・・


大きな声で
注文していた・・・。









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