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『幼なじみ』

第27章  待機



「拓弥・・・?大丈夫か・・・?



つーかさ・・・


来るべき時が
来ちゃった訳だし・・・


あと・・・
もう一頑張りだからさ・・・


不安なのは分かるけど
気合い入れてこッ・・・!




でさ・・・!
俺・・・さっき兄貴に・・・


拓弥は・・・
喜多見さんから・・・


良いように
使われてるだけだって・・・
言っておいたし・・・!


とにかく・・・
東京連合に・・・


今すぐ・・・
捕って食われる訳じゃ
無いんだからさ・・・!


そんな・・・
緊張するなって・・・ッ!
アハハ・・・


アッ・・・!それと・・・!


拓弥に・・・
言っておきたかったん
だけど・・・


兄貴さ・・・


ウジウジした奴が
一番嫌いなのよ・・・!


だから・・・
ハキハキ用件喋ってさ・・・


サッサと全部・・・
終わらしちゃおー!
なッ!拓弥・・・!」


そんな・・・


一生懸命に
明るく励ましてくれる
優しい春斗に・・・


「了解!サンキューな」と・・・


無理やり笑顔を作り
答えてみるが・・・


春斗の・・・
有難くも
お節介な忠告のお陰で・・・


一段と・・・
焦る気持ちに・・・
拍車がかかってしまった
拓弥は・・・


滑稽にも・・・


『ウジウジするなよ!俺!』と・・・


何度も・・・
自分に言い聞かせ・・・


猛烈に高鳴る
胸の鼓動を
必死に抑え込むと・・・


暗順応で・・・
漸く暗闇に慣れてきた
両目をゴシゴシ擦り・・・


今一度・・・


カッ!と力強く
両瞼を見開いた・・・。














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