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『幼なじみ』

第28章  脅威



『さて・・・と・・・
このドア付近で・・・
待ってればいいな・・・』


右側のVIPルームと
造りは
全く変わらない・・・


全面・・・
スモークがかった
硝子張りの・・・


左側のVIPルームの前に
到着した拓弥は・・・


出入口を確認し・・・


ドアから
少し離れた場所に
立ち臨む・・・。


そして・・・
いよいよ・・・


春斗の兄貴との
ご対面の時間が
迫ってきたコトに・・・


緊張の色を
隠せない拓弥は・・・


キョロキョロと
辺りを見回しながら・・・


少し湿っている
手の平で・・・


今一度・・・
薬物入りの紙袋のシワを・・・


丁寧に・・・
かつ綺麗に引き伸ばし・・・


その場で・・・
深々と・・・
大きく深呼吸をする・・・。


『フゥ~
いよいよか・・・


春斗も・・・さっき・・・


きちんと話せば分かる
兄貴だから・・・
安心しろって・・・
言ってくれてたし・・・


俺が・・・
嘘つかないで
真剣に話せば・・・


きっと・・・
上手く行くよ・・・な・・・?


頑張れッ!俺ッ!』


拓弥が更に・・・
気合いを入れ直し・・・


春斗はまだかと・・・


パッと勢いよく
正面を向いた・・・
その瞬間・・・


先程・・・
喜多見の名刺の件で・・・
世話になった・・・


日本語ペラペラの
黒人のセキュリティが・・・


白い歯を見せ
ニッコリと
微笑みながら・・・


ゆっくりと・・・
此方に
近付いて来るのが見えた・・・。













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