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『幼なじみ』

第30章  目撃



拓弥と一先ず・・・
とんでもない
別れを交わし・・・


VIPゾーンから
退散してきたあたしは・・・


取り敢えず・・・
イライラした気分を
落ち着かせようと・・・


数組ものカップルが
イチャついている
出入口付近の・・・


ガラス張りの壁際に・・・
勢いよく
もたれ掛かる・・・。


『もぉ・・・
何だって言うのよッ・・・!


突然・・・拓弥・・・
【お前を守る】とか・・・
言い出したと思ったら・・・


急に抱きしめて来るし・・・


終いに・・・
土下座なんかしてッ・・・


ホントッ・・・
意味分かんないよッ!





まぁ・・・
確かにテンパってたし・・・


きっと・・・
何かしら
理由があるから・・・


身勝手な行動
取ったって・・・
信じたいけど・・・


拓弥・・・


東京連合と
関わってるのは・・・
間違いないみたいだし・・・




ハァ・・・何だか・・・


一気に・・・


疲れちゃった・・・な・・・』


あたしは・・・


拓弥との先程までの
壮絶なヤリ取りを
思い出しながら・・・


不吉な邪気を
追い払おうと・・・


一思いに・・・
大きく息を吐いてみる・・・。


しかし・・・


拓弥とこの後・・・
VIPのバーカウンターで
落ち逢う
約束をしたものの・・・


目まぐるしい一日に・・・
気持ちが
全く付いて行かず・・・


中々・・・
テンションが
上がらないあたしは・・・


暫く・・・
ボ―ッとしたまま・・・


時の過ぎ行く流れに
身を任せていた・・・。














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