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『幼なじみ』

第33章  救済



そして・・・


梨香の素性が・・・
キャバ嬢と
分かった今・・・


そんな梨香に対し・・・


助けて貰った事に
関しては・・・


心から・・・
感謝していたが・・・


やはり・・・
あたしと梨香では・・・


住む世界が・・・
相違し過ぎているのは
明らかで・・・


関わらない方が・・・
身の為だと・・・


正常な心の
アラームが・・・
にわかに
作動し始める・・・。


「り・・・梨香ちゃん・・・?


名刺・・・有難う・・・


六本木の・・・
キャバ嬢なんだ・・・


ス・・・スゴいね・・・!


顔立ちが・・・
ホント綺麗だから・・・


芸能人かと・・・
思っちゃった・・・




えっと・・・


あたしは・・・


悠長の【悠】に・・・
希望の【希】で・・・


悠希って言うの・・・


よ・・・よろしくね・・・?」


梨香の名刺を・・・
受け取った手前・・・


流石に・・・


自分の名前を
名乗らない
訳にもいかず・・・


更には・・・
慌てて・・・


名前の漢字まで・・・
披露して
しまったあたしは・・・


とにかく直ちに・・・


この場から・・・
立ち去ろうと・・・


多分に・・・
引き吊っているで
あろう・・・


今作れる・・・
精一杯の笑顔を
浮かべながら・・・


そそくさと・・・
貰った名刺を・・・
胸元へと仕舞い込む・・・。


すると・・・


あたしの・・・
名前を耳にして・・・
一先ず・・・
納得がいったのか・・・


漸く・・・
絡めた腕を・・・
ほどいた梨香が・・・


あたしに向き直り・・・
妖しく微笑むと・・・


艶めいた唇を・・・
静かに開いた・・・。

















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