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『幼なじみ』

第7章  空虚



「あ~またかよッ!!


マジ最近・・・


ほんとツイてねぇわ・・・」


ルイ君との会話を・・・
早々に打ち切り・・・


携帯電話を・・・
ポケットに
仕舞い込んだ拓弥が・・・


道玄坂をだいぶ下り・・・
右に少し入った
脇道に着いたと同時に・・・


昨日・・・
堂々と路駐した・・・


自分の真っ黒な
ボルボを確認し・・・


天を仰ぎながら
落胆の声をあげる・・・。


なんと・・・
真っ黒な
サイドミラーには・・・


毎度お馴染み・・・


見覚えのある
黄色い輪っかが・・・


ブランと・・・
ぶら下がっており・・・


自分の存在を
まんまと・・・
アピールしていたのだ・・・。


「チッ・・・」


拓弥が・・・
大きく舌打ちをする・・・。


そして・・・


辺りを
キョロキョロと
見渡しながら・・・


周りに誰も
居なくなった
ところで・・・


キーを差し込み
車のドアを開けると・・・


おもむろに・・・
後部座席の下から・・・


馬鹿デカい
工業用のペンチを・・・


サッと拾い上げた・・・。

















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