『幼なじみ』
第7章 空虚
「警察ごときによ・・・
払う金なんか・・・
ある訳ねーだろ・・・?」
拓弥は
ブツブツ文句を
言いながら・・・
何も
躊躇する事なく・・・
【駐車違反】と・・・
赤字で目立つように
印刷されている・・・
頑丈な輪っかを
思い切りペンチで
引きちぎり・・・
勢いよく
後部座席に投げ入れる・・・。
「さっさと・・・
車動かさねーと・・・
ヤベーだろ・・・
仕方ねぇ・・・
事務所の駐車場・・・
貸してもらうか・・・」
拓弥は・・・
早くこの場から
立ち去るべく・・・
勢いよく
運転席に乗り込むと・・・
車をUターンさせ・・・
宮益坂にある
キャバクラの
事務所に向かって・・・
キキーッと
轟音を
とどろかせながら・・・
急発進させた・・・。