
『幼なじみ』
第38章 混乱
『な・・・なんだよ・・・アレ・・・
ン・・・?
しゃ・・・
写真・・・か・・・?!』
恐る恐る・・・
目を細めた拓弥が・・・
喜多見の掲げる・・・
物体の正体を・・・
すぐさま・・・
写真だと・・・
見抜いたと同時に・・・
手に挟んで・・・
突き出している
数枚の写真を・・・
早く見たいだろ・・・?
と言わんばかりに・・・
ふわりと・・・
拓弥に・・・
投げつけて来た
喜多見が・・・
ヒラヒラと宙を舞う・・・
その写真を
見つめながら・・・
挑発するかのように・・・
声高らかに・・・
笑い始める・・・。
「ッハハハ~・・・
拓弥~?
その写真・・・
よーく見てみろよ・・・?
お前・・・コレ全部・・・
サツ(警察)とか・・・
色んな所に
バラ撒かれたら・・・
一巻の終わりだけど・・・?
どーすんの・・・?
逆に・・・そのブツ・・・
さっさと・・・
手放したくなるかもな・・・?
ハハハ~ッ・・・!」
勝ち誇ったように
ふんぞり返る・・・
喜多見の顔つきが・・・
余りにも・・・
胸くそ悪く・・・
またしても・・・
酒臭い胃液を・・・
吐き出しそうになるが・・・
とにもかくにも・・・
その写真に・・・
一体何が・・・
写っているのか・・・
いの一番に・・・
把握したかった拓弥は・・・
地面に散らばる
数枚の写真の魔力に・・・
グイグイ・・・
引き込まれるように・・・
脇目も振らず・・・
前進して行った・・・。
