
『幼なじみ』
第38章 混乱
「クッ・・・ククッ・・・
ッハハハ~
拓弥~?
お前・・・
頭・・・だいじょぶ・・・?
フッ・・・
金だって・・・?
んなもの・・・今・・・
有るハズないっしょ・・・?!
なァ・・・分かるか・・・?
ブツを知り合いに
サバかない限り・・・
俺の手元には・・・
一銭も・・・
入って来ねーのよ・・・?
だから・・・今お前に・・・
払いたくても・・・
払えないことくらい・・・
はなっから・・・
理解しとけよッ・・・!!
ッタク・・・
大人しく・・・
そのブツ・・・
こっちに渡しとけば・・・
後から・・・金なんて・・・
いくらでも・・・
払ってやったのによ・・・
で・・・
どーすんの・・・?
今こっちに・・・
金が無いから・・・
ブツ渡さないってか・・・?
アー・・・そーかよ・・・
だったらなァ・・・
お前に・・・
スゲー良いもん・・・
見せてやるよ・・・
ぶっちゃけ・・・
コイツの出番は・・・
無いと思ってたけどな・・・?
まぁ・・・いいや・・・
あとで・・・後悔しても・・・
遅せーから・・・な?」
突如・・・
勿体ぶるように・・・
切り札を・・・
チラつかせて来た
喜多見に対し・・・
これから・・・
どんな罠が
待ち受けているのかと・・・
ビビりながらも・・・
金が無ぇなら・・・
テメェには・・・
絶対ブツは渡さねー!と・・・
心の中で・・・
啖呵を切った拓弥は・・・
更にキツく・・・
薬物入りの紙袋を
胸に抱え込む・・・。
すると・・・
では、早速・・・と
言わんばかりに・・・
気味の悪い・・・
薄笑いを浮かべた
喜多見が・・・
自分が履いている
綿パンのポケットに・・・
スッと・・・
手を差し入れたかと
思うと・・・
息を飲む・・・
拓弥に向かって・・・
ゆっくりと・・・
在るモノを・・・
突き出して来た・・・。
