『幼なじみ』
第7章 空虚
そして・・・
折角・・・
藤野にお礼を言いに
来たのにもかかわらず・・・
まさかの・・・
嫌みたっぷりに
説教を喰らった拓弥は・・・
一先ず・・・
キャッチの仕事を
辞める前に・・・
もう一花咲かせようと
深く心に決める・・・。
『つか・・・
どこかに従順で・・・
綺麗で・・・
キャバクラで
働いてくれる・・・
まともな女いねーかな・・・
まぁそんな女・・・
いるわけねーか・・・
ハハッ・・・』
あり得ない夢物語を
思い描きながら・・・
虚しい笑いが
込み上げて来る・・・。
『やっぱ!!
今度のgoldの
イベントで・・・
可愛い鴨・・・
見つけるしかねーな・・・
それに今回・・・
東京連合の幹部の人に
認められたら・・・
何かしら
仕事くれるかも
しんねーし・・・
キャッチの仕事
早く辞めるためにも・・・
今回のパーティー・・・
絶対失敗出来ねー!』
拓弥は・・・
「ハ~ッ!」と・・・
香港の・・・
カンフー映画並みに・・・
気合いを入れ直し・・・
驚いたように・・・
目を丸くする
藤野に対し・・・
軽く会釈をすると・・・
朝飯買って来いよ・・・。
とパシリにされる前に・・・
忙しいフリをして
事務所を後にした・・・。