『幼なじみ』
第8章 調達
「オッサン・・・
取り敢えず・・・
何か食い物ある・・・?」
腹の虫が
グーグー鳴っていた
拓弥は・・・
一先ず
腹ごしらえとばかりに・・・
店員が・・・
奥から持ってきた
冷たい緑茶を・・・
ガブガブ飲みきり・・・
目の前に置かれた・・・
艶々と
美味しそうな
鮭のおにぎりを・・・
口いっぱいに
頬張っている・・・。
「ふぅ~」
大きく一息つくと・・・
先程までの・・・
緊張の連続から・・・
漸く解き放たれた
拓弥は・・・
いつもと変わらない・・・
幾度となく・・・
修羅場を潜り抜けて
来たであろう・・・
オッサンの・・・
シワが深く
味のある顔を
遠目で眺めながら・・・
安堵の笑みを
浮かべていた・・・。