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『幼なじみ』

第11章  嫌悪



リビングの
テーブルの上には・・・


走り書きされた
メモ用紙と二千円が・・・


毎晩必ず・・・
置かれている・・・。


【これでご飯でも
食べてください・・・母】


このメモと金だけが・・・


今の母親と拓弥を
かろうじて・・・
繋げていた・・・。


母親は苦労のさ中・・・
借金をして
店を出したが・・・


最近・・・
やけに小綺麗な
服を着て・・・


化粧もきちんと施し・・・


今まで・・・
見た事の無かった
【女の顔】をしている・・・。


拓弥は・・・


月々の
借金返済及び・・・


この家の家賃や
生活費は・・・


たまに・・・
母親を車で迎えに来る・・・


母親の新しい男から
出ているに違いない・・・
と・・・


薄々ながらも・・・
勘づいていた・・・。


そんな母親に対し・・・
拓弥は・・・


『ったく・・・
どいつもこいつも・・・


勝手やりやがってッ・・・!』


と・・・
自分の事は
棚に上げ・・・


嫌悪感を・・・
激しく募らせていく・・・。


「早く此処から・・・
出ねーとな・・・」


湯を沸かし・・・


選んだ
カップラーメンを
ササッと作り上げ・・・


ズルズルと
麺を頬張りながら・・・


母親の男に
食わして貰う生活は
もう沢山だ・・・と・・・


思い立った拓弥は・・・


いい加減・・・
独立する方法を・・・


疲れた頭で
グルグル考えていた・・・。















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